とある週末ランナーの不定期ブログ

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つくばマラソンレースレポ④【レース終盤】

30kmを過ぎた。
 本当のフルマラソンが始まる。


突然感じた息苦しさに軽く焦りつつも、
「ついに来たか」とどこか冷静な自分もいた。

 

ガーミンでペースを確認すると、@4:04。

 

テンションが上がったことに伴って、
自然とペースも上がっていたみたい。

 

少しペースを落として、試しに息を大きく吸い込んでみる。

 

大丈夫、さっき感じた気道がざらつくような感じはしない。

 

ペースを上げすぎないように注意すれば大丈夫!

と思うことにした\(^o^)/ジコアンジ


左ふくらはぎの張りと重みは、いますぐ攣るほどではない。

この後も細かいアップダウンがある筈だけど、
そこで脚に負担をかけないように慎重に走れば大丈夫!

と思うことにした\(^o^)/ジコアンジ2

 

問題は長期低迷を余儀なくされた
故障箇所である右アキレス腱が時々うずくこと。

 

故障が再発した佐倉朝日健康マラソンの時は、
いきなり刺すような痛みが走り、
あまりの痛みにその場で立ち止まってしまった。

 

サブスリーのぺーサーを中心とした集団が遠ざかっていくのを
茫然と見ることしかできなかった。

 

あの刺すような痛みさえなければ、
残りたった10km弱、このまま走り切れる。

 

今まで何百何千kmと走ってきた。

 

故障あけ後は月間平均で300kmを走ってきた。

 

練習で大撃沈した時も、
本番のレースでしっかりと走り切れるように
粘れるだけ粘って走ってきた。

 

ここでしっかりと走り切ればサブスリー

 

走り切れない訳がない!

 

34km地点の給水所付近で給水と合わせて
最後の補給食メイタンを摂取。

 

味は・・・。目の覚める味で、

気付けにうってつけです\(^o^)/

美味しいかどうかはノーコメント\(^o^)/

 

効果が出る頃にはゴールという可能性も高いけど、
最後までしっかりと走り切るための儀式みたいなもの\(^o^)/

 

 

 

そして35km通過。
ネットタイムで2:28:06。
想定タイムが2:27:35。

想定タイムでは31秒の借金。

サブスリーペースでは70秒くらいの貯金\(^o^)/

 

心拍数はもうずっと190オーバー。呼吸は常にゼーハー状態。
股関節は痛むし、左ふくらはぎの張りと重みも次第に増していく。
右足の中指は感覚がなくなっている。右アキレス腱に若干の違和感を感じる。
左足裏は熱を帯びている。表情は取り繕う余裕はなく苦悶の表情。

 

いつ限界が訪れるか分からない中、ぎりぎりの走りが続く。

 

そんな中、沿道からの応援は凄く励みになった。

 

何が何でも達成したいという強い思いを胸に、
ここまで追い込んだレースは今までなかった。

 

普段は沿道からの応援には極力手を上げたりするけど、
もうその余裕すらない。軽く会釈をするくらいが精いっぱい。

 

それでもこちらが反応すると、
その直後に一際大きく「頑張ってください!」と
後ろから声をかけてもらったりもした。

 

凄く励みになったし有難かった。
今までで一番身に染みた。

 

残り4kmの距離表示の地点でネットでの通過タイムが

2:40:40くらい。疲れで朦朧とする頭で計算する。

 

3:00:00との差が19:20。
残り4kmなので@4:50のペースで良い。

ここで初めてサブスリーを達成できると半ば確信した\(^o^)/

 

ただし、左足のふくらはぎが攣ったり、
右アキレス腱の故障が再発したら終わり\(^o^)/

 

それだけは避けなければならない。

 

終盤にちょっとしたアップダウンもある。

 

ここで@4:13のペースで走り切る方針から、
スピードを少し落として脚への負担を軽減する方針に変更\(^o^)/アンゼンサク

 

ピッチを変えずにストライドを若干狭めて走り続ける。

 

スピードが落ちても依然きついことには変わりはないけど、

脚への負担は軽減できる。

 

左のふくらはぎはなんとかゴールまで持ってくれそうだ。

右アキレス腱のうずきも和らいだ気がする。

 

ふと、今日のレースで選んだシューズが、
LYTERACER(ライトレーサー) RS5ではなく、
TARTHER ZEAL(ターサージール)だったらと思った。

 

勝田全国マラソンでそうだったように、
もっと早い段階で脚が売り切れて撃沈していた可能性が高い。

 

TARTHER ZEAL(ターサージール)では
ここまで来ることすらできなかったかもしれない。\(^o^)/

 

LYTERACER(ライトレーサー) RS5よ、ありがとう\(^o^)/

 

歯車が一つ狂えば途端に崩壊する。

フルマラソンは本当に怖いし難しい。

 

40km手前に400メートルほど緩やかに下ったあと、
折り返して今度は緩やかに上る坂道がある。

脚に負担をかけないように慎重に走る。

 

上り坂の途中、数メートル先を先行していた年配のランナーが
突然ふらふらとよろけたと思ったら転倒した。

 

すぐに立ち上がろうとしている。大丈夫そう。

 

その脇を「頑張ってください!」と声をかけながら走り抜ける。

 

適切だったかどうかは今も分からないけど、
とっさにそんな言葉しかかけられなかった。

 

私だけではない、みんな限界に近いところで走っている。

 

緩い上り坂が終わり、ストレートの並木道を走る。

 

沿道から「サブスリーいけます!頑張ってください!」との声援。

 

反応する余裕はもう残されていないが 

サブスリーの重みが分かっているのであろう人からの声援に
私もあと少しでこの手につかみ取れる所まで来ていると胸が熱くなる。

 

後ろを走っているランナーは
その声援に対して「おおー!」と自らを鼓舞するかのような
周囲に響き渡る大声で返答していた。

 

少し驚いたけど、サブスリーを何が何でも達成するという
強い意志を感じ取れて私も熱くなった。

 

マラソンなんてたかが趣味だ。

 

サブスリーを達成したところで
何か大きな恩恵がある訳ではない。

 

でも意味があろうがなかろうが、
損得勘定抜きで自分の好きなものや
情熱を燃やせるものに心血を注いで、
限界に挑戦して、命を燃やす姿は尊い


普段死んだ魚のような眼をして過ごす私はそう思う。

 

もしサブスリーを達成できたら

少しは胸を張って生きていけるかもしれない。

 

競技場の入口を左折。

 

正面にフィニッシュゲートが見える。

 

時間はまだ余裕がある。

 

サブスリーを狙うと決めて1年半、
故障あけから半年、
ようやく。

 

痛みを騙し騙し走っていたら故障して、

完治したと思ったら再発して、

故障個所をかばったせいで別の箇所も故障しかけて、

1か月ランオフしてフォームの改善に着手したら

自分がどう走っていたかすらも分からなくなって、

いつ故障が再発するか怯えながら、

暗闇の中を手探りで前へ進んできて、

ようやく。

 

 最後の数キロはペースを抑えて走ったけど、
もう脚の心配をする必要はないだろう。

 

トラックに入ってからスピードを徐々に上げる。

 

フィニッシュゲートに徐々に近づいていく。

 

フィニッシュラインの向こうに念願のサブスリーが。

 

そしてフィニッシュラインを駆け抜けて、

左手で小さくガッツポーズをした。

 

ネットタイム 2:58:45

 

サブスリー達成!\(^o^)/

 

 

後ろを振り返り、コースに向かって一礼。

 

自然と笑みがこぼれた。

 

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↓ 5km毎のラップは公式のネットタイム

()内の1km毎のラップはガーミンによるもの。

 ※若干ズレがあります。

 

1-5km   21:53(4:47-4:20-4:14-4:13-4:09-)

6-10km    21:00(4:04-4:11-4:08-4:14-4:13-)

11-15km  21:03(4:13-4:16-4:08-4:11-4:08-)

16-20km  21:00(4:11-4:09-4:09-4:11-4:13-)

21-25km  21:09(4:16-4:11-4:13-4:12-4:13-)

26-30km   21:08 (4:10-4:11-4:17-4:08-4:08-)

31-35km   20:53(4:04-4:10-4:07-4:12-4:08-)

36-40km   21:04(4:15-4:02-4:15-4:21-4:25-)

41-  ゴール    (4:16-4:28-1:22)

 

つくばマラソンレースレポ⑤【総括】へ続く。